猫の避妊手術、20年前と今でこんなに違う。情報格差と戦った日々
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これはもう20年以上前、先代たちの里親になった当時の話になるので、現在の猫飼いさんと知識その他もろもろ、かなりギャップがあるということを前置きさせてくださいね。
20年以上前というと、「地域猫」という考え方は割と浸透して(少なくとも私が住む地域では)いましたが、今の様に避妊手術までといった感じではなかったように思います。
また、猫を飼っている家庭は、犬を飼っている家庭より圧倒的に少なく、知識として頼りになるのは、少ないネット情報と「ねこのきもち」という月刊誌程度でした。
先代たち、みるく(雌猫)とココア(雄猫)の里親になったのは、主人の知り合いが多頭飼育崩壊を起こし、半ば押し付けられるように引き取ったのです。
当時は多頭飼育崩壊という言葉も、まだ無かったと思います。
生後約3ヶ月ほどの彼らは本当に可愛くてたまらなかったですね。
短い子猫の時代をお世話できたのは、ありがたい体験です。
ココア(雄猫)の去勢はスムーズに
そんな幼い彼らが、程なく最初の発情の時期を迎えます。
ココアがみるくに交尾しようとしたので、獣医師と相談して、生後5か月位かな?で去勢しました。
ココアの去勢は家族間の認識も同じで、ココア自身も特に問題なく、スムーズに去勢手術ができました。
一泊の入院で、迎えに行ったときはスタッフさんの手から離れてしまって、エアコンの上に登ったり、出入り口に激突したりでご迷惑をおかけしてしまいました。
私たちの声が聞こえたので、早く飼い主の元に行きたいという気持ちや「怖かったよ、どうして置いていったの」といった様々な感情があったのだと思います。
ココアの去勢は、結果的に「猫がソファなどにおしっこをして困っていた」という問題解決にもなったんですね。
猫の粗相に関しては、こちらにまとめています。
猫の粗相が治らない。18年間試行錯誤した飼い主が見つけた現実的な解決策とは
みるく(雌猫)の避妊手術は家族の理解がなかった
問題はみるくです。ココアより少し遅れて最初の発情時期を迎えたと記憶しています。
鳴き声が尋常じゃなかったのを未だに覚えています。
耳をつんざくような絶叫のような鳴き方で、一度鳴き始めると、しばらく止まりません。
当時、猫の発情期は年に1回春ごろで、1~2週間で発情期が終わる、次は早くても半年後といったものが当時の定説のようになっていました。
完全室内飼いの家猫が少なく、野良猫や地域猫の発情期特有の鳴き声が春ごろによく聞こえていたり、春先に子猫を連れている母猫を目にすることが多かったりしたからだと思います。
定説とは違う発情期の間隔
完全室内飼いの家猫が少ないというのは、そのまま様々なデータが今の様に揃っていないということを指します。
野良猫や地域猫のを参考にするしかなかったのだと、今は理解できますが、当時は「なぜ、うちのみるくは違うんだろう?」と疑問に思うばかりでしたね。
確かに1~2週間で行ったん鳴き声はおさまりました。
しかし、半年から一年後どころか、半月もすればまた、激しい声で鳴くのです。
正直、一度聞くと二度と聞きたくないと思うほどうるさく、また部屋の外にも聞こえるような大きな声です。
もちろん、動物が子孫を残すための大切なこと、この大きな鳴き声がなければ、自分の存在を雄猫にアピールできません。
でも、室内で暮らすには、とてもじゃないですが人間側が耐えられるような鳴き声ではありません。
こちらが起きている時間帯は、なんとか気をそらそうと、遊んだり様々努力はしてみますが、気休めにしかならず。
就寝中も鳴きますから寝不足が続きます。
精神面でどんどん削られていきました。
とはいえ、そのうち時間がある時に、主人が動物病院に連れて行くだろうと思っていたんです。
私は運転免許を持っていませんので、動物病院へは主人に車を出してもらわないといけません。
初めは、ココアがすんなり去勢したから、みるくも避妊手術をすぐにするだろうと思っていたのですが、一向に病院へ連れて行く気配も、避妊手術をしようという話も無いのです。
家族の無理解を説得
疲れ切った私は、主人に何故みるくを病院に連れて行かないのかと詰め寄りましたよ。
声が大きくて、私は疲れ切っていることや、近所迷惑では?といったことを訴えても、どうにも煮え切らないんですね。
可哀そうとか、ココアを去勢したから妊娠はしないとか、ゴニョゴニョと言い訳するんです。
私はネットで検索した獣医師(要は専門家)のページをいくつか読むようにと、携帯をそのまま押し付けるように手渡しました。
当時私は、パソコン操作もロクにできない(主人はパソコン持ってます)ので、ガラケーでGoogle検索していたんです。
ブログが流行り始める前なので、ガラケーから閲覧できるウエブページは非常に少なかったのですけどね。
この「情報格差」とも呼べる状態が、家族間の認識のズレをさらに大きくしていたのだと、今なら分かります。
正しい知識にアクセスできる人とできない人、調べようとする人としない人の差が、猫の健康を左右する時代だったのです。
今では考えられないことですが。
「飼い猫の避妊は、乳腺腫瘍、子宮蓄膿症などのリスクを激減させ、寿命を延ばすことにつながる」といった内容にようやく納得いったようでした。
こういった知識が無かったからと、言い訳していました。
そもそも、好きでみるくに痛い思いをさせようとしているわけじゃないのに、主人への怒りはおさまらず、「タクシーで私が病院に連れて行くし、手術費用も出すから!」とキレ散らかしましたよ。
無事にみるくの避妊手術ができました。
とても、本当にとても不安だったのでしょう、怖かったのでしょう。
退院したみるくを連れ帰ると、今まで一度も膝に来なかったツンデレお嬢さんが、その日はずっと、私の膝から降りようとしませんでした。
その様子に胸が締め付けられるとはこのことで、できる限り膝の上にいてもらいました。
あの発情期の鳴き声を、この先何年もやり過ごせると思える能天気さは、今こうして書いていても全く理解できません。
想像や共感が苦手なのだから仕方ないと、様々な場面で諦めているのに。
今の時代、さすがに飼い猫を避妊しない家庭はそうそう無いとは思いますが、昭和世代のおっさんって、こんなもんかもしれませんね。
知っておきたい「避妊・去勢」の基本
知識として知っていても、いざ決断するとなると迷うかもしれません。
でも、手術は単なる「鳴き声対策」ではなく、愛猫へ未来のプレゼント。あの頃の私が主人に見せたかった「事実」がこちらです。
メリットとデメリットの再確認
もし、「自然に反する」など、家族の反対に遭ったとき、この視点を持っておくと心が揺らぎません。
| 項目 | メリット | デメリット(と対策) |
|---|---|---|
| 健康面 | 乳腺腫瘍、子宮蓄膿症、前立腺疾患などのリスクを激減させ、寿命を延ばすことにつながります。 | ホルモンバランスが変わり、太りやすくなる傾向があります。(対策:低カロリーフードへの切り替え) |
| 精神面 | 「満たされない本能」によるイライラや強いストレスから解放され、穏やかな性格になります。 | 生殖本能がなくなるため、性格がより甘えん坊になる、あるいは活動量が少し落ちる場合があります。 |
| 生活面 | 激しい呼び鳴き、スプレー行為(尿スプレー)、外への脱走欲求が大幅に軽減されます。 | 全身麻酔のリスクがゼロではありません。(対策:事前の血液検査で健康状態を確認しリスクを最小限にする) |
手術のタイミングはいつ
一般的には「生後6ヶ月前後(最初の発情が来る前)」が理想とされていますが、獣医師に相談しましょうね。
なぜ発情前がいいのか?
一度発情を経験して「鳴けば何かが起きる」と学習してしまうと、手術後もクセとして鳴き声が残る場合があるからです。
成猫になってからは遅い?
そんなことはありません。何歳であっても、今感じている発情のストレスを取り除いてあげることには大きな意味がありますよ。
避妊・去勢手術の費用目安(2025年現在)
不妊手術は病気の治療ではないため、健康保険が適用されない「自由診療」となります。費用には手術代のほか、事前の血液検査、麻酔代、入院費(メスの場合)、お薬代などが含まれます。
オス(去勢手術)
15,000円 〜 30,000円
精巣を摘出する手術。開腹しないため比較的短時間で済み、日帰りが一般的です。
メス(避妊手術)
25,000円 〜 50,000円
卵巣(または卵巣と子宮)を摘出する開腹手術。術後の経過観察のため、1泊入院が必要な場合があります。
気になる場合は、事前に動物病院のHPをご覧になるか、問い合わせてくださいね。
現在では多くの自治体で、不妊手術に対する「助成金」が出るようになっています。
お住まいの地域の役所HPで「猫 避妊 助成金」と検索すると、数千円〜1万円程度の補助が受けられるケースがあります。
一番のメリットは穏やかな日常
手術を終えた飼い主さんが口を揃えて言うのは、「猫との関係がもっと親密になった」ということです。
発情に振り回されていたエネルギーが飼い主さんへの愛情に向けられ、お互いにリラックスして寄り添える。
それこそが、手術によって得られる最大の恩恵かもしれません。
実際に、避妊手術をすませたみるくは大きな声で鳴くことはなくなり、近所の目も気にならず、何より安心して眠れる。またあの大きな声が聞こえたらと思わずにすむのです。
「メリットとデメリットの再確認」に、「ホルモンバランスが変わり、太りやすくなる傾向がある」と、デメリットとしてありますでしょ?
ココアはすんなりと理想的な体型のままだしたが、みるくは実際に太りました。
ココアの方が体長も体高も大きいのに、体重はほとんど同じ。
この一件は「ネット検索」という新しい世界を主人にもたらしたようで、「自分で調べる」ということをするようになりました。
とはいえ、エコーチェンバー状態に陥っていると気付かない、私の話よりネットの話を信じるという、変な副産物を生んだのはまた別の話。
ちなみに未だに同様で。ネット検索して情報を得ても、その情報が正しいかどうかを判断出来なければ意味がありません。
主人は自分の言葉という物を持たない、受動的すぎて失ったのかもとさえ思います。
【原因別】猫の鳴き声見極めチェックリスト
猫の鳴き声で悩んでいませんか?まずは愛猫が「なぜ鳴いているのか」をこちらのリストで確認しましょう。
鳴き声の理由が「わがまま」なのか「不安や病気」なのかによって、行うべき猫ちゃんへのケアは変わってきます。
チェックリストには各対策へのリンクもありますので、併せて読んでくださいね。
| 鳴き声のタイプ | 主な特徴・症状 | 詳しい対策 |
|---|---|---|
| 要求・習慣 | ご飯、遊んで。特定の時間に鳴く。飼い主をよく観察している。 | 要求鳴き解決編へ |
| 不安・ストレス | 引っ越し、工事の騒音。ウロウロしながら低く太い声で鳴く。 | ストレス・環境編へ |
| 発情期 | 赤ちゃんの泣き声のような大きな声。未手術の子。 | このページで解決 |
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