猫を飼う前に知ってほしいデメリット
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猫を飼うことにデメリットなんてあるの?と思うかもしれません。
家具や壁が傷だらけになる、猫の毛だらけになる位なら想像しやすいでしょう。
自身の経験も含め、こういったことが起きると想定されるものを書いています。
もし猫を初めて飼うのでしたら、あなたの生活は以前とは全く違うものになるかもしれません。
猫を飼うことの大前提
飼い猫の多くは寿命が20年前後となります。
あなた自身が20年という月日を、これから迎えようとする猫と共に過ごす覚悟を持ってくださいね。
20年は本当に長いので、あなたの現在の年齢に20年プラスしたら、あなたは何歳になっているでしょうか?
どんなに元気な猫でも、晩年は病気に勝てません。看病する日が必ずやってくると思っていてください。
闘病生活や、最期を迎えた時の悲しみ、苦しみは、想像を絶するかもしれません。
使い古されて言葉ですが「かわいい」だけじゃ、20年という月日を共に暮らすのは難しいですから。
猫に終の棲家を与え、最期まで責任を持って必ず幸せにしてください。
安易に飼わないで
コロナ禍で在宅時間が増えたことから、ペットを飼う家庭が世界的に増えました。
特にロックダウンとなれば外出もままならないことで、散歩が必要な犬より室内でOKな猫に人気が集まります。
しかし、コロナ禍も過ぎ、人々が以前の暮らしを取り戻し始めると、ペットを手放す人が増えたのです。
「在宅勤務じゃなくなって世話ができない」「なつかなかったから」といったことが主な理由です。
勤務形態に関しては、元々出社していて在宅勤務になったのなら、コロナ禍が終われば勤務形態が戻るとは思わなかったのでしょうか?
中にはコロナ禍が終わっても在宅勤務で構わないと聞いたのに、いざコロナ禍が終わると・・・・といったケースがあったのはもちろん承知していますよ。
なつかない?猫が何故なつかないのか考えたことはあるのでしょうか。
ネットでは可愛い画像や動画があふれかえっているので、誤解してしまう人が多いのかもと推測します。
猫にも性格がある
誰にでも、人間に対してもフレンドリーで、初めて会ったにもかかわらず、触れさせてくれ、抱っこまでさせてくれる。
逆に誰にでも、人間に対しても警戒心が強く、こちらが触れること自体時間がかかる。
どんなに慣れてもなついても抱っこはさせてくれず、一定の距離を保つ。
一般的に、メスは子を産み育てるため安全第一となり警戒心が強い、オスはパートナーを探すために時には縄張りの外にまで出かけるといった、メスとオスで違いがあると言われます。
飼い猫になると、黒猫のオスが甘えん坊になりやすいといわれますよね。
あくまでそれも一般的論に過ぎず、猫それぞれの個性があるというのを忘れないようにしましょう。
抱っこが嫌いなのに無理に抱こうとすると、警戒心が勝り、嫌われてしまうかもしれません。
行動は制御せず対処を
どんな行動も猫の性格によって違いがあるので、必ずこうなるとは限りませんが、可能性としてあらかじめ対処をした方が良いかもしれません。
たまに動画で「なんでこんなことしたの!」って、みっともなく怒鳴ってる飼い主がいますが、出しっぱなしにしているあなたが悪いんでしょ?猫に落ち度はありませんと、突っ込みたくなるものがあります。
行動や性格は変えられないですから人の側で出来る対策をして、互いが快適に暮らせるよう考えましょう。
大事なものが壊される
猫は何にでも興味を示し、動くものに手を出す習性があります。
動かないものでも、初めて見るものだと匂いを嗅いだり、食べるつもりはなくても口に含んでみることがあります。
ネックレスやリング、腕時計、ネクタイピンなどは猫の格好のおもちゃです。
ピアスなどの小さなアクセサリーは誤飲する可能性もありますので、あなたが身に着けるものは必ず猫が触れられないよう収納しましょう。
革・合成皮革の製品も噛んで歯形を付ける可能性が高いものです。
キーホルダーや財布、バッグ、スマホカバー、手袋など「つい、その辺に置いてしまう」という人は注意です。
噛むだけならまだしも、キーホルダーを部屋の隅やベッドの下に運ばれると探さなくてはなりません。
最悪外出できず、遅刻してしまうかも。
また、ジャケットや洗濯物をソファーに置く癖がある人は要注意です。
その上に猫が乗っかるだけならいいですが、そこに吐いてしまうかもしれない、最悪オシッコしてしまう可能性もあるのです。
猫にとっては単に気持ちの良い場所に過ぎないのですから、怒ってはダメですよ。
猫とあなた、お互いのために物を出しっぱなしにしないようにしましょう。
様々な場所を開ける
中には引き戸、開き戸に関係なく、戸を開けてしまう猫がいます。
部屋に出しっぱなしにするなっていうから、きちんとしまったのに、猫が収納場所の扉を開けて入り込んでしまうのです。
特にフードやオヤツを入れてある場所は「イイものがある」と猫も知っていますから、最も注意すべき場所。
そして、よく見るのがクローゼットや誰もいない部屋への閉じ込めです。
ほんの少しの隙間でも入れるし、自分で開けてしまうコもいます。
閉じ込めて留守にしたらどうなるか、想像してみましょう。
うちの先代、みるくはとても器用で怪力(笑)。
古くて建付けの悪いサッシも勢いよく開けてしまう、タンスの扉、引き出し、天袋すら、どこでも開けていました。
流し台の下の扉も開けるので、使わない時はキャスター付きの収納カウンターでふさいだり、天袋なんて板張って元から無いもののようにしていましたね。
タンスの引き出しは子供がいたずらしないようにする、チャイルドロックで対処。
今いるモカは、どこかを開けようとした試しがないですね。オヤツがある場所を知っているのに。
性格の違いなのか、よくわかりませんが、すごーく助かっています。
配線コードを噛む
配線コードは猫が噛む、かじる可能性がありますので、できればそういったクセがつく前に専用のカバーで覆う、包むといった対策をした上で、猫を迎えるのがオススメ。
いつも取る行動を止めさせるのは意外に難しいものです。
オススメは布製のカバーや、壁や床に貼り付けもできるプラスチック製のフラットモールなど、色々なタイプが出ていますので、場所に合ったカバーを使ってください。
猫が噛むのを防ぐのは安全対策でもあります。
また、配線がスッキリまとまると部屋も片付き掃除もラクになりますヨ。
部屋が散らかり汚れる
毛が部屋中落ちている、吐しゃ物の片づけなど、猫のお世話にプラスして起こることで、結構時間も取られてしまいます。
猫の毛だらけ
わかっていても、実際に猫と暮らすと猫の毛があちらこちらに飛び回り、床や棚にはもちろんのこと、中には食事中のお皿の中にまで・・・といった状況に。
洋服も、いつの間にやら毛だらけで、コロコロ(粘着ロールクリーナー)必須の生活になるのです。
取り敢えずガムテ・・・では全く間に合わず、吸引力のある掃除機を探してみたり、コロコロではなくパクパクローラーを試してみたり。
猫あるあるとはいえ、取っても取ってもキリがない、どんなにきれいにしても、きれいにした側から猫の毛がというのが日常です。
我が家は以前、空気清浄器は以前使っていました。2匹だと、猫の毛も2倍・・・いや3倍に感じるな。
フィルターの交換時に、びっしりと猫の毛が付着していましたので、無いよりはあった方が良い家電です。
床やソファーが汚れる
猫は自分で毛づくろいをし、身体を綺麗にするのをご存知かと。毛づくろいは自分の舌を使うので、自然と毛を飲み込んでしまい。
胃にたまった毛は、排せつされるか吐き出すかしかありません。
また、万が一異物を飲み込んでもすぐに吐き出して、自身に悪影響がないようにといったこともあります。
吐くと胃の内容物も一緒に出ますので、吐いた場所が汚れます。
じゅうたんやソファーなど、特に布製品の上で吐くと後片付けが大変で、シミになったりと完全に落ちない場合も。
また、吐くだけだなく、ソファーやベッドにオシッコをしてしまう、壁にスプレー行為をしてしまうといったこともあります。
あなたの生活が変わる
便利なグッズは色々あれど、猫を飼うと生活は一変すると言っても過言ではありません。
次第にそれが日常になるので「猫を飼う前はこうだったな」となりますけどね。
旅行が難しくなる
猫を飼うと長時間の外出が難しくなります。
自動型トイレや自動給餌機、見守りカメラなど、便利なグッズはありますが、あくまで在宅時間が短い家庭用と捉えましょう。
何泊も旅行するといったことに向いているわけではありません。
特に多頭飼育をされているなら尚更、できて1泊。
2泊以上なら、猫の面倒を見てくれるお身内やペットシッターに頼むか、ペットホテルに預けるか。
どの方法も猫の性格を考えて対応しましょう。
猫の病気と医療費
「20年生きた猫は猫又になる」と、昔の人は言っていました。
尻尾の先が二つに分かれているのが猫又という妖怪の目印、20年も生きる猫はいないに等しいからこそ生まれた迷信、言い伝えです。
今や猫も長生きの時代になり、20歳を超える猫も珍しくなくなりました。
猫はもともと泌尿器系の病気になりやすいのをご存知の飼い主さんも多いと思います。
実際に14歳以上になると20.4%という統計があります。
泌尿器系の病気では腎不全が一番多く、それは現在も変わりません。
キャットフードも下腹部対応のものなど出ていますので、多少は改善されたかもしれないです。
ただ、そもそもの寿命は今にような長生きではないですよね。
人間も同じですが、ある程度の年齢を過ぎれば身体機能などが追い付いていかないのですから。
猫が病気になったり、老いてしまうと、介護が必要になる場合もあります。
一例ですが、うちの先代たちは、亡くなる半年前あたりから、トイレの中で用を足さなくなっていきました。
それでも、場所は決まっているので、そこにペットシーツを敷き詰め、用を足すと取り替えるを繰り返していました。
ペットロス
愛猫の死は必ず訪れます。
20歳を超える猫も珍しくないとはいえ、その最期の日は明日かもしれない、20年以上先かもしれない。
共に過ごしてきた可愛いコがいなくなってしまうのは、あなたの想像をはるかに超える程の悲しみや苦しみ、絶望的な気持ちにさえなるかもしれません。
ペットロスから、うつ病になる人もいます。
日々の長さやどんな最後だったのかは関係ありません。
共に過ごしてきた日々が充実したもので、本当によく世話をしていても、飼い主自身には後悔の念や贖罪の気持ちが心を支配してしまうのです。
決して避けて通れない、計り知れない何かが待っています。
同時に、あなたの胸に一生消えることはない、幸せとぬくもりを確かなものとして残してもくれます。