キャットケージの必要性とケージの選び方
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安全のため、互いのためにケージは必要
ケージは必要なの?単純にそう思うかもしれません。外に出さなければ良いだけでは?と。
ケージがあると猫にとっての危険を回避し、人間の生活自体もスムーズになります。
猫は何にでも興味を示し、動くものに手を出す習性があります。
動かないものでも、初めて見るものだと匂いを嗅いだり、食べるつもりはなくても口に含んでみることがあります。
人間と違い身体が小さな猫は、ほんの少量でも命に直結する危険があります。
人間の食べ物を与えてはいけないと、あなたがわかっていても、猫にはわかりませんからね。
常に飼い主が細心の注意をはらうことで事故は防げるかもしれませんが、その前に、あなたが食事をする際にはケージにいてもらう。
猫がいると危険な作業をする時も同じです。
- ・保護や里親
- ・食事をする
- ・洗剤を使う
- ・刃物を使う
- ・工具を使う
- ・来客時
- ・出掛ける
- ・脱走防止
ケージをうまく使って互いが快適な生活を
保護や里親
例えば子猫を保護した直後は、とりあえず段ボール箱にいれて、自由に行動しないようにできますが、段ボール箱を使い続けるのは衛生面でおすすめしません。
また、保護猫を里親として迎える場合、里親の条件の一つとしてケージは必ず必要になります。
環境が変わると猫は不安になるので、ケージにフードや飲み水、ベッド、トイレを置いて、落ち着けるようにしてあげましょう。
出掛ける場合
出掛ける場合は、長くて3時間位でしょうか。半日以上留守にする場合は、猫が好きな場所に移動できるようケージに入れない方が良いですよ。
特に冷暖房を使う時期は、猫自身が暑すぎない、寒すぎない快適な場所へ移動できるのも大切です。
脱走防止
例えば窓やドアを開け放って何かをしたい時。
掃除や家具や家電の搬出入時に、玄関に脱走防止対策をしていても、それが意味をなさない場合ですね。
狭いキャリーに長時間入れておくことのないように、ケージをうまく使いましょう。
理想は、猫にとって怖いこと(他人の訪問や工事中の騒音など)が起きた際に、ケージの中だと安心できると思ってもらえることですが、家具の陰やテーブルの下、押し入れなどに避難しちゃう猫が多いです。
うちの子の安全地帯は残念ながら、カーテンの中やタンスの横の隙間です(笑)。
人間の作業もスムーズに
私自身の場合、先代たちの時は特に知識もなく、猫を室内飼いする人どころか猫を飼っている人自体少なかったのです。
今の様に猫のグッズがあふれかえってもいない、ネットはまだパソコンからというのが主流の時代です。
今振り返っても、よくケージなしで生活できたなと思います。「だめ!やめて!」って、大声で叫ぶこともありました。
今はケージを使っていますから「何てラクだろう」と。
台所で洗い物ひとつするにも、洗剤自体は猫もニオイで舐めてはダメだとわかりますが、水や泡が流れる様子には興味津々で、手を出したり顔をつき出してきます。
その猫は当然、流し台の作業スペースにいるので、作業スペースも狭くなってしまうのです。
食事も猫を押しのけながらすることもなくて、ゆっくり。
モカを引き取って半年が過ぎたあたりから、食事時に近づくとケージ入れられると学習したようで、遠巻きに見ているだけというのが増えました。
猫の状況に応じた使い方を
3ヶ月未満の子猫の場合、身体が小さいので大きな段差は登り降りがまだできなんですね。
2段以上のケージを使う場合は、ひとまず上ワイヤーネットなどでへ移動できないようにしましょう。
子猫のみの保護やミルクボランティアのみで、成猫を飼う予定がないなら小型ケージでかまわないですが、飼育を続けるなら中型以上のケージにした方が良いかと。
ただこれも、いずれは多頭飼育したいと考えるなら、小型ケージは新たに猫を迎えた時も使えますので、あなたが今後の予定でケージのサイズを考えてみてください。
シニア猫の場合は、運動能力の衰えは個体によりますから、何歳になったらとは言えません。
高さがある場所に登らなくなるなど、以前とは様子が違っていきますので、しっかり観察してあげてください。
猫が複数いる場合は猫同士の相性も考えて、共同で使うか、それぞれ1台ずつ使うかが違ってきます。
広いに越したことはありませんが、40センチ×60センチ位の広さなら、2匹までかな。
多頭飼いで、5匹以上とかなら猫部屋があったほうが良さそうですが、壁面をキャットウォーク兼、キャットタワー兼、ケージにしてしまうという考え方もあります。
DIYが必要だし、賃貸では厳しいですが。
ケージは想像力を働かせて選ぶ
ケージはサイズや素材が様々あります。
猫の年齢や体格、頭数に合ったサイズにし、あなた自身も使いやすいと感じるものを選んでくださいね。
猫のトイレなどと同じように、毎日使い、当たり前ですが毎日部屋に存在し続けます。
使いやすいのはもちろん、圧迫感があまりないタイプなど、想像力も働かせて選んでください。
飼い猫の寿命は驚くほど長くなりました。先代たちを引き取った際の飼い猫平均寿命は8歳。すぐに11歳に。
11歳を超えた頃は「そろそろ一応覚悟しておかないと」と漠然とですが、思ったのを覚えています。
そうするうちに更に15、6歳に延びました。次第に20歳を迎える飼い猫をまとめ系のニュースで見掛けるように。
先代たちは18歳で旅立ちましたので、大往生、猫生をまっとうしたんだとなと思っています。
この記事を書いている時点で私は還暦を迎えようとしています。
自分の年齢にプラス20年、20年間猫のお世話をすると考えて、ケージを選びました。
ケージのサイズ
サイズを大中小に分けて、大体の大きさと使用用途を。素材は下記に。
フードや飲み水、トイレ、ベッドやクッションを置くスペースも必要。
特にトイレは場所を取りますから、使用するトイレのサイズから考えた方がいいかもしれませんね。
小型ケージ
幅約70~90×奥行き約55×高さ約60センチ位になります。
子猫や病気や新たに猫を迎えた時など、あくあまでも一時的な使用や運動能力が低下したシニア猫に。
健康な状態の成猫には使い続けないでください。
小型ケージにはコンパクトに折りたためる布製タイプもあります。
折り畳めて小さくなる、車のシートに固定できるタイプなら、使い勝手が良くてオススメです。
中型、大型ケージ
どこから大型と捉えるかは人によると思います。
ケージ内もケージの周囲も、フードやトイレの砂、猫自身の毛で散らかり汚れてきます。
猫とは長い付き合いになりますから、移動させやすく掃除やお世話も簡単にできるものが一番でしょう。
特にフードや飲み水、トイレのお世話で、少なくとも1日2度、それが毎日続くのを考えると、ケージ内の物が出し入れしやすいというのは必須条件。
各階に扉があると、お世話も掃除もラクになり、必然的に猫の出し入れもしやすくなります。
そして簡単に移動できるように、キャスターが付いているとお部屋自体の掃除もラク。
普段の掃除だけでなく、時に猫は嘔吐やスプレー行為で、近くの壁面が汚れてしまう場合もあるので、ケージが移動できると便利です。
2段タイプ
幅約70×奥行き約55×高さ約120センチ、幅約90×約55×高さ約120センチといったように、奥行きや高さは似たようなサイズで、幅が70~90センチ辺りになります。
3段タイプ
高さが170前後になるので、あなた自身の目線より高い状態です。
幅も、できれば約90センチ辺りの広目が安定感もあって、猫もあなたも安心感につながるでしょう。
活発な性格の子や多頭飼いの場合には、3段のケージがおすすめです。
また、もっと大きなケージを利用したいなら、連結タイプにするといいかもしれませんね。
キャットケージの素材
- キャットケージの素材は4種類
- ・プラスチック製
- ・金属製
- ・木製
- ・ナイロン製
プラスチック製
プラスチック製のケージは、軽量で組み立てが簡単なものが多く価格も抑えめ。
猫も長生きの時代、価格が抑えめのものにして、数年したら買い替えるのもいいかもしれませんね。
軽いから移動もしやすいし、金属パーツを使用していないため錆びる心配がありません。そのため丸洗いも出来ちゃいます。
お部屋もケージも清潔をキープしたい方、初めてで戸惑っている方にオススメです。
プラスチック製だと、猫がケージの中で動き回ってもカシャカシャ音が気になりにくいため、騒音が気になる賃貸住宅や夜間の使用にも向いています。
金属製
猫用のケージの多くは金属製で主にスチール製。
このタイプが一番多く、ペットショップや保護活動をしている所だと金属製がほとんどではないでしょうか。
何より作りが頑丈で耐久性もある。丈夫さを求める方にオススメ。
プラスチック製に比べれば重くなりますが、キャスター付きのものにすれば問題ない程度だと思います。
猫が、かじってしまうこともあるので、塗料が剥がれにくく有害性がないとを確認することをおすすめします。
木製
トイレスペースのみ木箱風になっているものや、ケージ全体が木製のものがあります。
見た目は良いと思うし、私も考えましたが、重量が気になるのでやめました。
木枠が細いと経年劣化でたわんでしまうのでは?とか、初めはきれいだけど、よく触る、使う部分はニスがはげたり変色して黒ずむのでは?といったことも。
価格は他の素材より高めが多い印象です。
ナイロン製
ポータブル型のケージには、ナイロン製のものもあります。
折り畳めて小さくなる、車のシートに固定できるタイプなら、使い勝手が良くてオススメ。
機能性の良いものを
猫だけではなく、フードや飲み水、トイレを出し入れするので、2階建て以上の場合は各階に扉がある方が便利。
猫砂やフードが散らかるので、ケージ内の掃除もしなくてはなりません。
なるべく扉が大きく広いものを選ぶと、様々な作業がしやすいでしょ?
設置場所にあまり余裕がない場合には、開き戸より引き戸になっているものが省スペースになります。
ケージは据え置きではなく、キャスター付きじゃないと部屋の掃除が難しくなります。
フードや猫砂が散らかったり、嘔吐やスプレー行為で壁面が汚れてしまう可能性を考えて、簡単に移動できるというのはケージを選ぶ条件から外せないなと思います。